年末に株を売る契約をして、年始に売却&入金完了したときは、どちらの年に確定申告すべきか?

株式投資をしていたり、会社からのストック・オプション(RSUやESPP含む)を売却して利益を得た場合には、確定申告が必要です。年末年始付近に売買をした場合、どちらの年に確定申告が必要かを整理します。

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原則は、実際に売却完了した日

例えば、2023年12月29日など証券会社の営業最終日近くに株を売って、実際に引き渡しが完了して入金があったのが2024年1月だった場合、2023年か2024年のどちらの年に確定申告が必要かという論点が出ます。

個人で売却したときは、引き渡しが完了したときに、株の売却による所得が発生したと考えます。
そのため、上記の例だと、2024年の所得になるので、2025年3月15日までに確定申告をする必要があります。

ただし、「契約の効力が発生した日」でもよいので、2023年の所得にして、2024年3月15日期限の確定申告に含めることもできます。

法人税と所得税では、処理方法が異なる

上記は個人の所得税の場合の取り扱いです。
これが法人だと、少し変わります。

法人の場合、個人の場合とは逆に、原則は株式の売買契約をしたときの所得に含める必要があります。
なので、上記の例の場合、2023年の所得ということになります。ただし、引き渡し完了したときの所得にしてもいいという規定があるので、2024年にすることもできます。

個人と法人とでは、原則と例外の扱いが逆になっています。

契約した日 or 入金があった日どちらの方法を採用しても、長い目で見れば税額に影響はありません。
なので、どちらの年に確定申告をしても大きな影響はありませんが、原則を見ると個人と法人で違いはあるので、確認はしておいてもいいかと思います。

年末年始に株の売買(SO含む)がある場合は留意

年末の賞与などでストック・オプションを付与されることもあるでしょう。それをすぐに権利行使して売却すれば、年末年始付近に売買が発生します。

年末に売却した株がある場合は、翌年3月15日の確定申告に入れるかどうかを迷うかもしれません。

個人の場合には、「入金があった日」の確定申告に含めると考えておいて良いでしょう。

不安な場合は、売却する日を少し後ろ倒しして、年明けに売却するということでもいいかもしれません。
とはいえ、先日のように突然株が暴落するときもあるので、売れるときに売っておいた方がいいでしょうね。
税金のことは深く考えず、売るべきタイミングで売るようにしましょう。



▪️編集後記
昨日は税理士業。名刺作成、Kindle執筆。
Macが壊れてしまって(ディスプレイが一部映らなくなる)、今日心斎橋のAppleストアに修理に行きます。
まだ購入して半年ぐらいなので、買い替えるには早いし、微妙ですね。

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