税理士の報酬が「法人向け」と「個人向け」で異なる理由

あらゆるサービスが法人向けと個人向けで料金が異なることが多いです。税理士もその例に洩れません。

目次

税金の種類が異なるから

税金の種類が異なり、一般的に個人向けの方が手間が少ないということがあります(あくまで一般的にですが)。

法人の場合、必要な税金は法人税、消費税、住民税、事業税などがあります。
一方、個人の場合は、所得税、消費税、住民税、個人事業税などがあります。

特に、法人税は、申告書の量も所得税に比べると多く、専門のソフトも必要になるので、一般的に所得税に比べるとコストが高くなります。
(所得税の場合は、国税庁が無料で提供している確定申告ソフトで申告ができます。事前の準備は必要ですが。)

税務申告の手続き量が異なるから

個人(フリーランスや副業)の方が、法人に比べると事業の内容がシンプルで、税理士としてもかかるコストが低くなることが多いので、法人向けの方が料金は高くなりがちです。
(とはいえ、不動産や仮想通貨を売ったりした場合は、個人でも料金は高くなることが多いです。)

売上の規模も、法人だと数億、数十億という法人はたくさんあります。一方、個人事業主で売上が数億というケースは相対的に少ないです。そこまで大きい売上になると、法人化する方が税金が安くなるので、法人の方が売上規模も大きく、税金の金額も大きくなります。
税金の金額が大きいと、税理士としてはやはり責任の重さが違う(税理士のミスで税金を間違えると税理士が賠償することもあります)ので、リスクの大きさに合わせて、報酬額も大きくなる傾向にあります。

また、法人の場合は子会社を複数持っている場合もあります。
子会社があると、子会社を含めたグループで税金の計算をするグループ通算税制(昔でいう連結納税)などがあり、追加の手続きが必要になることもあります。

売上や資本金で料金は変わる?

税理士によっては、売上金額や資本金によって料金を変えることもあります。
売上が1億円以上だと月額●万円、10億円以上だと▲万円、というように。

これも、売上や資本金が大きい方が申告する税金の金額も大きく、リスクも大きいことが関係しているかと思います。

ただ、売上が1億円といっても、1件100万円×100件の場合と、1件5,000万円×2件とではシンプルさは違います。
また、資本金も税制上の優遇を受けるためにあえて1億円未満にしているが、実際の規模はかなり大きくてビジネスが複雑、というパターンもあります。

税理士は製造業のような目に見える「原価」はないので、料金設定は税理士によってまちまちです。
相場があるようでないんですけど、でも業界の常識というか、周りの事務所と同じぐらいの料金が相場になる、という何とも微妙な世界ではあります。

私は売上や資本金で料金を分けず、訪問回数(Zoomを含む)によって料金を設定していますが、そのような料金設定にしているのも、売上や資本金では一概に料金が決まるわけではないという意図もあります。

税務顧問

ホームページで料金表を公開している税理士もいるので(多くはないですが)、どんな料金設定にしているのか、比較してみるのもいいかと思います。



▪️編集後記
昨日は家族で墓参り&お宮参りの衣装の予約など。
その後、自宅でスイカゲーム。ゲームってしばらくやってないと30分ぐらいで目が疲れるし腕も疲れますよね。昔は何時間でもできたのに。何でもブランクがあると衰えるものです。

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