読書好きにも、「速読派」と「精読派」がいます。私は両方使い分けています。ビジネス書や仕事の資料などは速読、小説や自己啓発的な本は精読しています。
「速読派」と「精読派」
速読派と精読派は、お互い対立している印象があります。
「速読派」からすれば、世の中には読むべき本がありすぎて、まともに時間をかけて読んでいては読み切れない。できるだけ速く読む術を身に着けて、できるだけ多くの本を読めるようにした方がいいと考えていると思います。
一方、「精読派」からすれば、速読なんてできっこない、まともに本の内容を吸収しようと思えば、それなりに時間がかかるはず。世の中にはたくさん本があるとはいえ、名著といわれる本は限られている。あらゆる本を読み漁るより、一つの名著をじっくり時間をかけて読んだ方が血肉になると考えていると思います。
どっちの考えも正しいと思います。自分にとっての名著が何なのかは、多くの本を読んでみないとわからないですし、速読して多くの本に触れることも重要でしょう。かといって、読んだだけでその本の内容が身についていなければ意味がないので、しっかり精読しようとすることも重要でしょう。
私は、どっちも併用しています。
ビジネス書や仕事で読まないといけない資料などは、速読するように心がけています。
具体的には、
- 目次を見て全体の構成を確認し、必要だと思った箇所を拾い読みしていく
- 流し読みする箇所とじっくり読む箇所で、読むスピードにメリハリをつける
逆に、小説や少し骨太な古典などを読む時は、かなり時間をかけて読んでいます。
以前紹介した「魔の山」は、読み切るのに1年近くかかりました。

インプットとしての読書と、趣味としての読書
速読と精読の使い分けは、読書の目的が「インプット」なのか「趣味」なのかによります。
インプットが目的なのであれば、できるだけ効率的に本の内容を吸収したいところです。
そのためには、「この本で重要なところは何か」を見つけて、そこを効率的に身に着けていくことが重要です。
最近のビジネス書は、重要な箇所は太字になっていたり図解が入っていたりして、かなり読みやすくなっています。
特に速読の訓練をしたわけではありませんが、何冊も読んでいけば少しずつ速くなっていきます。
とはいえ、速読してる本でも、「これはおもしろい」と思う本に出会うこともあります。
そういうときは、再度じっくり時間をかけて「精読」するようにしています。
一方、小説のように、ストーリーとか文章自体を楽しむものもあります。
また、古典の名著といわれるものは、普遍性が高く、今では読みづらいものもあります。
そういう本は、じっくり時間をかけて精読します。
難しかったら途中で読むのも中断して、ネットの解説サイトや、マンガでわかりやすく説明してくれている本を読むこともあります。
NHKの「100分で名著」も参考になります。
こういう本は、効率的に知識を吸収するというより、何年もかけて、また、自分の人生経験も踏まえて理解が深まっていくものです。
なので、速く読むことは考えず、どれだけ時間がかかってもいいと考えています。
精読をすることで、速読の力も鍛えられる
忙しい社会人にとって、本を読む時間を満足にとれないことは多いでしょう。
ただでさえ忙しいのに、古典を「精読」なんてしていられないかもしれません。それよりも、速読を鍛えた方がいいという考えもあると思います。
しかし、難しい本を読むことは、速読を鍛える訓練にもなります。
昔書かれた本は内容も難解ですし、文庫本も文字が小さくびっしり埋まっていて、なかなか読むのに苦労します。
しかし、そういう本を読んでいくと、最近の新しい本は文字が大きく、かなり読みやすさを感じるようになります。
トレーニングと一緒で、難しい文章で負荷をかけると「読む筋肉」が鍛えられる気がします。
精読をすることで、速読もできるようになるのではないでしょうか。

1日10ページでも、1年間毎日読み続ければ分厚い文庫本も読めます。
速読力をつけるうえでも、精読はおすすめです。
▪️編集後記
昨日は会計士業の作業を自宅で。週末ということもあり、ゲームやカフェでブログを書きつつゆっくりと。
▪️娘日記
昼間はギャン泣きするわけでもなく、かといって寝てるわけでもなく、目を開けて手足をバタバタ動かしながら過ごしています。足の裏を指でなぞってみたり、腕をバンザイさせたりしながら遊んでいます。