フルマラソン初心者は多くが30キロ付近で地獄を見ます。それまで順調に走れていたのに、急に足が動かなくなる。他でもない私がそうです。30キロを過ぎても走れる方法を模索中です。
フルマラソンの「30キロの壁」
今年の2月に京都マラソンに出場しました。
完走はできたものの、終わった後はボロボロでした。足の指は皮がめくれて血が滲み、膝はガクガク、お腹も痛かった。大会後1週間は体調を崩しました。初心者ランナーにありがちな「30キロの壁」にぶち当たりました。
単純な練習不足。それが一番の要因でしょう。練習では月間120キロ程度、1回の練習で最長20キロ程度しか走ったことがありませんでした。
練習も特に負荷をかけるでもなくジョギング程度のペース。フォームも自己流。
もう少し勉強するなりレッスンを受けるなりすれば良かったのですが、自己流で済ませたのが敗因でしょう。
体だけでなく、脳が疲れると足が動かなくなる
30キロを過ぎるとなぜ足が動かなくなるのか、練習不足とはいえ、どこにガタがくるのか。
膝や腰の疲労も要因かと思いますが、脳の疲労も原因と言われています。
脳が疲れてくると、「これ以上体を動かすな」という指令を全身に出して、ストップをかけます。
「走る」という運動は小さなジャンプの繰り返しです。1歩の長さが1メートルとして、42キロで片足2万回近い着地を絶え間なく繰り返していることになります。
当然、膝や太ももには大きなダメージです。疲労が溜まって足が動かなくなる前に脳が危険信号を発して運動に制限をかけようとします。
なぜ脳が30キロ付近で危険信号を発するのか。
長い距離に慣れてないことが要因でしょう。
前回の大会前には、最大で20キロしか走っていませんでした。
20キロを問題なく走れたなら、その倍でも何となく問題なく走れるのではないか。それぐらい軽い感覚しか持っていませんでした。しかし、脳や足にとっては、20キロ以上の距離は未知の領域であり、休むことなく40キロ走ることは身体にとって危険と判断されたのでしょう。
学生時代、部活や体育の授業で長距離走がありました。そのときは、長距離走はできるだけ早いペースで走って心肺機能を上げていくのが目的だと思っていました。
大人になって長距離走の練習をしていても、練習のメインはできるだけ早いペースで走り、心肺機能を高めることで、本番でもバテないようになると思っていました。
確かに心肺機能も大事ですが、それだけでなく、脚力と脳疲労への対策もしておかないと、いくら心肺機能が強くても後半でバテてしまう。
フルマラソンを挑戦してみて、ランニングに対する自分の浅さを思い知りました。
長い距離に慣れること、そして、エネルギー補給
フルマラソンを歩かずに完走するためには、
- 長い距離に慣れること
- 膝や太ももへの衝撃への耐久を上げること
- 脳疲労を回復すること
が必要です。そのためには、
- ペースを気にせず、90分~120分間長い距離を走る
- 坂道走やインターバル走など、スピードと足への負荷を意識したトレーニング
- 走行前あるいは走行中のエネルギー補給(糖質補給)
これらを意識して練習を積み重ねることが重要です。
目標を設定し、目標の達成に向けて計画をたて、その計画に基づいて練習を積む。そして練習の結果と計画とをモニタリングし、改善していく。自ら試行錯誤をしながら少しずつ進歩していく感覚が味わえるのが、ランニングの醍醐味なのかもしれません。