使ったお金が経費になるのかどうかは、領収書があるとか規程を作っているとかいったことでは決まりません。事業のために使ったと堂々をいえるかどうかがポイントになります。
説明ができるかどうか
その支出が、ビジネスのために使ったと「説明できるかどうか」が、経費になるかならないかの基準になります。
経理・会計という言葉は、英語でaccountingです。
accountは、「説明・報告」という意味があります。ニュースでよく「説明責任」という言葉をよく耳にしますが、これは英語でaccountabilityといいます。
会計とは、「説明をすること」であるともいえます。
決算書を作り、どれだけ儲かったのか、財政はどんな状態なのかを銀行・投資家・税務署などに「説明」することが、経理の目的ともいえます。
この原則に立ち返れば、経費になるかならないかも、その支出がビジネスのために必要なものと社外の人に「説明できるか」が基準になります。
領収書の有無ではない
領収書があるからといって経費にできるわけではありません。
また、旅行の費用について、会社で出張規程を作っておけば、その規程の範囲内であれば会社の経費にできるという話も聞きます。
その旅行が仕事での現地視察が目的なのであれば経費にできますが、純然たるプライベートの旅行を、規程があるからといって経費にすることはできません。
証拠があるかどうかではなく、嘘をつくことなくビジネスのための支出といえるかどうかが重要です。
説明がつくものでなければ、領収書があろうが規程があろうが、経費にはなりません。
「証拠があるから経費にする」ではなく、「経費にするから証拠を残す」
例えばある会食の領収書があったとして、「せっかくだから経費にしておこう」というのは、あまり良いことではありません。
領収書という証拠があるからといって、経費になるものではないからです。
ある支出をする前、あるいは支出するそのときに「経費にするかどうか」を判断し、そのための証拠として領収書を残すという考え方が重要です。
「証拠を残してるか経費にする」ではなく、「経費にするという判断があって、証拠を残す」があるべき順番です。
経営にとって不必要なものを経費にしても、利益が小さくなると銀行などの覚えも悪くなるでしょう。
税金は払わなくてよくなったとしても、他のことにお金を使っていれば会社にお金は残りません。
▪️編集後記
昨日は会計士業の打合せ。
その後、久しぶりのラン。少し間が空いただけでも体力は落ちるものです。
▪️娘日記
手足をバタバタさせて、身体をよじって寝返りをしそうな体勢になることがあります。
まだ寝返りはうてないはずですが、体はよく動いてます。