Excelの新しい関数をどこまで使うか【GROUPBY、PIVOTBY関数】

Excelの新しい関数である「GROUPBY」、「PIVOTBY」。便利ですが、まだ一般的には普及していないものでもあります。これに限らず、マニアックな関数が使われていると、他の人がわからなくなるという問題があり、バランスが難しいところです。

目次

Excelの新関数「GROUPBY」「PIVOTBY」

Excelの「GROUPBY」、「PIVOTBY」関数は、今まではβ版でしか利用できませんでしたが、このほど正式にリリースされ、一般ユーザーでも利用できるようになりました(Officeのサブスク版の購入が必要)。

いずれも、データ集計の利便性が上がる関数です。

GROUPBY

例えば、以下のようなデータがあるとして、A売上・B売上・C売上・D売上それぞれの合計を集計したい場合、今までであればSUMIFS関数を利用することになると思います。
あるいは、ピボットテーブルを使ってもいいでしょう。

GROUPBY関数は、以下のようにF1セルに関数を入力すると、

Screenshot

以下のように、一瞬で集計表を作成してくれます。
SUMIFS関数のように、A売上、B売上・・・という項目を自分で入力して、数式コピーをする必要もありません。

仮に、X売上を追加した場合、

↓のように、集計表にもX売上が追加され、集計してくれます。SUMIFS関数だと「X売上」を手入力で追加したり、ピボットテーブルだとデータベースを更新する必要がありますが、GROUPBY関数だとその必要はありません。

PIVOTBY

PIVOTBY関数も、ほぼ同じ機能です。
以下のように、B列に月が入ったデータで、月ごとのA売上〜D売上の合計を集計したい場合、PIVOTBY関数を以下のように入力すれば、

↓のように、月ごとの売上を、自分で表を作らなくても一瞬で集計表を作成してくれます。

Excelではこういった新しい関数が日々リリースされます。
新しいのを試すのが好きな人はいろいろ実務でも使いたくなるでしょう。

しかし、マニアックに使いすぎてもそれはそれで問題があります。

マニアックな関数使っててわからない問題

上記で説明したような新しい関数以外にも、Excel好きには常識でも、一般的には知られていない関数はたくさんあります。

INDEX、MATCH、INDIRECT、OFFSET・・・

少しExcelを細かく使っている人であればよく使うようなものでも、普段はSUMぐらい、あるいはちょっと踏み込んでIFとかVLOOKUPあたりしか実務で使わない人からすれば、あまり目にする機会はない関数です。

自分一人しか使わないExcelであれば、いくらマニアックにしても問題ないでしょうが、他人と共有して作業するようなExcelファイルの場合、何かよくわからない関数が入ってると、イレギュラーが起こったときに面倒です。

誰も知らない関数を使っていると、何かミスがあっても原因が解明できなくなります。
ましてやそのExcelを作った張本人がもう退職してていないとかなれば、またイチからExcelを作り直しになるかもしれません。
でもそうなると、似たようなExcelファイルが乱立して、「どれが最新なん?」みたいな混乱にもつながります。

新しい関数が出ると、その関数の機能は便利でも、その関数の意味が周知されていなければ何も便利ではなくなります。

機能だけが便利でも、仕事がはかどるとは限らないものです。

いろいろ試しても、実際に使うものはシンプルに

私自身は、Excelをいろいろ触るのが好きなのでGROUPBYとかも使ってみたりしますが、実際に仕事で使うのは、SUM、SUMIFS、IF、XLOOKUP、そしてピボットテーブルぐらいです。

若いときはイキってマニアックな関数を使っていたときもありましたが、関数の意味を覚えていられなくなり、ファイルが壊れることもあるので、覚えていられる範囲でしか実務では使いません。

自分に対してもそうですが、他人とExcelファイルを共有する場合はなおさらです。

Excelは好きですが、所詮は表計算ソフトです。仕事で使うことが目的のものです。
仕事は一人で完結しないので、みんなが使いやすいように工夫することは忘れてはいけません。

機能ばかりに目が行ってはいけません。



▪️編集後記
昨日は税理士業で、年末調整の打ち合わせ。「年末調整」という言葉を聞く季節になってきました。
その後、散髪へ。
自宅に帰って、融資の手続き準備。

▪️娘日記
昨日の夜は過去イチでずっとグズついていました。
体力がついてきたのか、泣いてる時間も長くなっています・・・

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次