自分のお金の使い道が「自分への投資」なのか「ただの浪費」なのか、事前に判断はなかなかできないと思います。身銭を切って「浪費」することで何が「投資」なのかがわかってくるのではないでしょうか。
「自分への投資」という甘い言葉
「自分への投資」という言葉は便利な言葉です。
高い服を買うのも、車を買うのも、旅行に行くのも、「これは自分への投資だ」という言葉で正当化できてしまいます。
もちろん高い服を買うことで自己肯定感が高まり、自信を身につけることで仕事でも成果を出せることはあるかもしれないので、間違ってはいないと思います。
でも、何でも「自分への投資」だと言ってお金を使い続ければ、投資を回収しきる前に資金が枯渇します。
「投資」という大義名分のもとに、無駄にお金を使っても成長にはつながらないでしょう。
一方で、「投資」となるものにお金を使い、そうじゃないものは節約すると決めても、何が「投資」で何が「浪費」なのかは判断が難しいところです。
結局は身銭を切ることでしか、判断はできないのではないかと思います。
高い服を買ってみたけど、別にそこまでテンションが上がらなかったなら、その人にとって服は「投資」ではないでしょう。
車を買っていろんなところに行くようになり、それで視野が広くなったなら、その人にとって車は「投資」になるでしょう。
事前にわかればいいですが、多くは実際にお金を使ってみないとわかりません。
浪費をしてこそ、初めて自分にとって必要なお金の使い方が分かってくると思います。
「投資」なのか「浪費」なのかの判断軸
「投資」なのか「浪費」なのかの判断は、実際にお金を使ってみないとわからないのでしょうが、そうはいってもある程度事前に判断をしておきたいとも思います。
「投資」になるのか「浪費」になるのか、以下のような基準を持っておくと良いかと思います。
回収する計画が明確にあるもの
スキル向上のために本を買うにしても、それによって収入が増える具体的な見込みがあれば、投資といえるでしょう。逆に、「何となく役に立ちそうだから」といって読む本は、投資というより趣味の領域でしょう。
お金を払ってから努力する必要があるもの
ジムの入会や英会話スクールなど、お金を払って終わりではなくその後に継続が必要なものも、投資といえると思います。
お金を払うことで覚悟が生まれ、運動の習慣をつけることができれば、他の人との差別化を図ることができます。
それ自身がお金を生むもの
株や不動産などの金融資産の取得は投資でしょう。
「金持ち父さん貧乏父さん」でも「となりの億万長者」でも「私の財産告白」でも、普段の生活では質素倹約に勤め、資産を築いていくことの重要性を説いています。
浪費も楽しい
「投資」か「浪費」かの判断について書いてきましたが、浪費することも悪ではありません。
むしろ浪費することが、人生を楽しくする側面もあると思います。
お金はできるだけ「投資」につながるものだけに使い、「浪費」になるものにはお金を使わないという生き方は、確かにお金は増えるかもしれませんが、退屈になるかもしれません。
もちろん限度はあるものの、一見無駄遣いと思えるようなものにもお金を使って、贅沢を楽しむことも人生には必要だと思います。