個人事業主をしていると、友人や知人からの紹介はありがたいものです。ですが、紹介であるが故の大変な部分もあります。
断りにくい&辞めにくい
紹介してくれた人の顔を立てる必要もあるため、基本的に紹介は断りにくいです。
紹介してくれる人が信頼できるからといって、その紹介してくれた仕事が自分に合うとは限りません。合わなそうだからといって断るのも難しいです。
また、一度始めてしまうと、辞めたいと思ってもなかなか辞めづらい問題もあります。
辞めづらいと思ってズルズル続けていると、自分の大事な時間を浪費することになります。お客様にとっても、嫌々仕事をされるのはいい気がしないでしょう(嫌々と気づかれてないかもしれませんが)。
紹介で仕事を得るメリットとして、ミスマッチが少ないとよく言われます。リファラルで採用をするのと近いと思います。人となりや専門スキルがわかっている分、ミスマッチが起きにくく、定着しやすい、あるいはお客様の期待に応えやすいという効果が期待できるといわれます。
ですが、私の経験上、あまり差はありません。紹介いただいた場合でもミスマッチはありますし、紹介ではなく、ネットなどで知っていただいて依頼をいただいた場合でも、合うお客様はいらっしゃいました。
紹介には紹介特有のリスクというか、しがらみのようなものがあります。フリーランスで働く以上、そういったネガティブなしがらみは避けたいものです。
紹介してもらった人との関係性にも影響がでる
紹介してもらって万が一その仕事を断ったり辞めたりした場合、紹介してくれた人との人間関係にも悪影響が出る場合があります。
私も、紹介してもらった仕事を抜けてしまった結果、紹介してもらった人と連絡を取らなくなったこともあります。せっかく私のことを信頼して紹介をしていただいたのに、その信頼を裏切るような気持ちになってしまい、連絡が取りづらくなり、せっかくの関係性がなくなってしまいました。元から嫌いな人であればいいのですが、そうでなかった場合は悲しいものです。
仕事とは関係のない友人と「仕事の関係」になってしまうと、途端にその関係にひびが入ることがあります。飲み仲間としては楽しい友達だったのに、仕事となると生活がかかってきますし、家族と仕事とのバランスは人によって価値観が違うものですので、安易に友達と仕事の関係になってしまうのも考えものです。
飲み仲間は、飲み仲間のまま楽しくいられる方が幸せではないかと思います。
友達からの仕事の紹介などは、特に慎重に考えた方がいいでしょう。
「人脈」はつくらない。「仲間」をつくる
「人脈」という言葉はあまり好きではありません。何か友達や知人を自分のために利用する駒として表現しているような気がして。
確かに仲の良い友達が多ければ、いい話を聞けることもありますし、仕事やお金につながる情報にアクセスできる可能性も上がるかもしれません。でもそれは結果でしかなく、仕事を得るために知り合いを増やすというのも、ある程度は仕方ないにしても好ましくありません。
「人脈」というような打算的な存在ではなく、単純に一緒にいて楽しい「仲間」はたくさん作りたいです。
あまり仕事や財産に関係なく、同じ趣味や価値観を持っている人と飲んだりするのは楽しいです。
仲良くなった結果として仕事を紹介してもらうということもあるかもしれませんが、それをあまり期待してはいけませんし、仮にあっても上で書いたようなリスクもあります。
仕事は仕事、仲間は仲間と割り切って、紹介ではなく直接お客様とつながりを作って、直接ご依頼をいただけるように営業を頑張りたいところです。