ただの表現の一つではありますが、「顧客管理」という言葉は使いません。お客様は管理するものとは考えていないからです。
管理はしない
BtoBのサービスの中には、「顧客管理ソフト」といわれるものもたくさんあります。
お客様の基本情報だけでなく、営業の進捗状況(買う気が高そうかそうでないか)、どういう契約をしているのか、そういった情報を管理するソフトです。
お客様の数は100件・200件・1,000件と増えていくと、どこかで情報をまとめておく必要はあるわけで、こういったSaaSのサービスは需要が高いものでしょう。
しかし、私は「顧客管理」という表現があまり好きではありません。
管理をするのもされるのも嫌だから独立しているのに、お客様を「管理」するのは何か違うかなと。
そもそも管理しないといけないぐらい件数を増やしていくという方向性も、自分の考えとは違うものです。
管理の必要がないぐらいに「絞る」
税理士事務所で一般的なのは、何十件・何百件と税務顧問を獲得し、それをスタッフで回していく、というモデルが「成功」といわれます。
そういう税理士事務所も必要ではあると思いますが、私はひとりでやっている以上、このモデルはかなり難しいです。
顧問先が数十件・数百件といたら、私はキャパオーバーと感じます。
それだけの数あったら、お客様の顔がわからなくなることもある気がします(少なくとも私は)。
お客様の数は増やしすぎず、「深く狭く」お付き合いさせていただきたいと考えています。
そういう方向性であれば、お客様を「管理」する必要はありません。
管理の必要がないぐらいに、全てのお客様に全力で向き合えるだけの数に絞ることを目指しています。
情報はまとめる
とはいえ、お客様の情報を全て頭の中に入れておくことは難しいです。
お客様の基本情報(所在地や役職の肩書や正式な氏名)や、税務申告に必要な情報(消費税が免税なのか、課税の場合、簡易なのか原則なのかe-taxのログイン情報など)はExcelの一覧でまとめるようにしています。
ただし、これは備忘のメモであって、その情報を使って営業をするというものではありません。
「このお客様は今はこのプランだから、アップグレードしてもらう営業をしよう」みたいな使い方はしません。
また、お客様と打ち合わせをしたときに出た話も、議事録というレベルではありませんがメモとして残すようにしています。
これも、営業のためというよりは、お客様のお困りごとや気にしているポイントを忘れないようにするためです。
「管理」というと少し「上からな」印象を感じてしまいます。
必要な情報は整理しつつ、管理はしないという方向性を選んでいます。
▪️編集後記
昨日は午前中は税理士業。午後からカフェでブログを書き、異業種交流会に参加しました。
奈良で初めての異業種交流会でしたが、楽しめました。