「エンジェル税制」の確認書が確定申告の期間に間に合わない場合の対処法

個人投資家から出資を受けた場合、投資家は「エンジェル税制」という税制の優遇を受けられます。ただ、この手続きは時間がかかります。3月15日の確定申告に間に合わない場合もあります。早めに動きましょう。

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基本は確定申告の期間前に申請・承認を完了させる

エンジェル税制とは、「エンジェル」と呼ばれる個人投資家がベンチャー企業などに出資をした場合、その出資にかかった費用を譲渡所得から控除できたり、寄附金控除が受けられる制度です。

個人投資家にとっては、出資をすることで税制上の優遇も受けることができます。

このエンジェル税制の優遇を投資家が受けるには、出資してもらった会社が手続きをする必要があります。

具体的には、

  1. 各都道府県の窓口にエンジェル税制の適用を受けるための書類を提出し、審査を受ける
  2. 都道府県知事が発行する確認書を、出資を受けた会社に交付される
  3. 会社が、各投資家に確認書を送付する
  4. 投資家が、確定申告で確認書を添付する

このうち、1の書類提出→審査までは通常1ヶ月程度かかるといわれています。

しかし、年末から3月ぐらいまでの時期は審査が立て込んでいるようで、1ヶ月以上時間がかかります。

東京都産業労働局HPより

確定申告は3月15日(2025年は3月17日)が期限なので、年明けに手続きをしていたら、間に合わない可能性があります。

なので、基本的にはギリギリにならないように、出資を受けたら早めに申請を出す必要があります。

間に合わない場合の対処法

しかし、例えば出資を受けたのが12月だったりした場合、どうしても手続きは年明けになってしまうこともあります。

エンジェル税制の申請には出資を受けた後の登記簿謄本も必要です。
この登記が完了するのも、数週間かかります。

そうなると、別に先延ばしにしていなくても、確定申告のギリギリにエンジェル税制の手続きが完了するか、場合によっては期限を過ぎることがあります。

もし確定申告の期限に、エンジェル税制の確認書がもらえなかったらどうする必要があるか。

私の経験上、エンジェル税制の審査の遅延によって確定申告の期限までに確認書の添付ができない場合でも、受け付けてはくれます。
「確認書」が入手でき次第、すぐにその確認書を税務署に提出するという進め方で問題ないことが多いです。

審査が遅れているのではなく、そもそも書類を提出するのが遅れたという場合は落ち度は出資を受けた会社の方にあるので、控除を受けられない可能性もあります。

時間は多めに見積もった方がいい

エンジェル税制は提出する書類も多岐にわたり、手続きが面倒です。

出資を受けたら、エンジェル税制を視野に入れて、早めに手続きをしましょう。

税理士によっては、この辺の手続きに不慣れな人もいます。
年末年始になって顧問税理士にお願いしようとしても、税理士も困惑する可能性もあります。

審査が完了するのは1ヶ月とはいわれていますが、少なくとも3ヶ月は見積もって、早めに動きましょう。



▪️編集後記
昨日は「良習慣塾」のセミナーを受講。
その後はオフ。

▪️娘日記
妻の膝の上に乗せると、妻の手をパクっとくわえてアムアムするようになりました。
まだ歯がないので痛くはないようですが、噛む動きは身につけてきているようです。

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