フリーランスのようにひとりで事業をやっていると、経理は自分でやる必要があります。法人を持っていると、会社の経理も自分でやる必要があります。億劫に感じる人もいると思いますが、完璧にやろうとしないことが大事です。
間違えたら税務署がやってくる?
完璧にしておかないと、「間違えたときに税務署が調査に来るのではないか」と考えてしまうかもしれません。
意図的に虚偽の申告をすれば、税務調査の対象になりますが、そうでなければ心配する必要はありません。
税務署も無限にリソースがあるわけではないので、すべての申告書の内容をこと細かくチェックすることはないでしょう。
税務署に目をつけられるのは、
- 売上高や経費の金額が前年と比べて大きく変動している
- 業界平均と比べて利益率が著しく低い
- 特定の経費が異常に高額である
- 過去に重大な申告漏れがあった
上記のようなことがあると、税務署も細かくチェックします。
一方で、日々の経理作業で多少のミスがあったとしても、それだけで即座に税務調査の対象になることはありません。もちろん、できる限り正確な記帳を心がけるべきですが、些細なミスを過度に恐れる必要はありません。
大きく間違えなければ、税金の金額には影響しない
経理作業の完璧さを追求しすぎる人の中には、「1円単位の誤差も許されない」と考える人もいます。しかし、実際には、多少の誤差があっても税金の金額に大きな影響を与えることはありません。
確定申告のときに、課税所得の金額は1,000円未満を切り捨てて計算します。理屈でいうと、999円の誤差があっても税額には影響しません。1円や10円単位の誤差を気にする必要はありません。
もちろん、これは「大きな金額の間違いは問題ない」ということではありません。重要なのは、全体の金額に大きな影響を与えるような誤りを防ぐことです。例えば、
- 売上や経費の計上漏れ
- 桁間違い(10万円を100万円と記帳するなど)
- 費用の性質を誤って分類する(固定資産を経費として計上するなど)
上記のようなことはないようにしたいものです。
全体として大きな間違いを防ぐことに注力し、細かい端数や些細な誤差にはあまりとらわれすぎないようにしましょう。
機械的にやること、正確性よりもスピード重視
経理に限らず先送りしてしまうことを防ぐには、「機械的にやること」と「スピードを重視すること」が重要です。
経理の作業の多くは、機械的な作業の繰り返しが多いです。
請求書やレシートを整理、記帳、請求書の発行、給与の計算など、作業としては一見多いですが、毎月同じ作業が多いです。
できるだけ思考を介さず、機械的に作業を進めることで、効率よく経理業務をこなすことができます。特に、日々の記帳作業などは、「とにかく入力する」という姿勢で臨むことが大切です。
また、日々の経理は正確性よりも、スピードの方が大事です。
勘定科目も金額も完璧なキレイな月次試算表が、翌月末になって完成しても遅いです。多少粗くてもいいので、月初数日以内には月次決算ができていることが望ましいです。
早めに作業した方が記憶も鮮明なので、間違いを発見しやすいです。
クラウド会計ソフトだったら、科目のズレや未払金がずっと残っていたりすると、記帳漏れしていないかをアラートを出しくれる機能もあります。
私は積極的に利用していませんが、こういう機能もお助けにはなると思います。
経理作業は億劫ですが、先送りすると余計に億劫になります。早めに・機械的に・粗くてもいいという気持ちで、日々コツコツと経理をしていきましょう。
▪️編集後記
昨日はスタバでブログ。その後、役所への手続き書類の作成をして、オフ。
Claudeをいろいろ触ってみています。