「面倒な確定申告は税理士に丸投げ」でいいのか?

年が明けて、2月が近づいてくると、確定申告の季節です。面倒ではありますし、税理士に丸投げすれば楽ですが、それによって苦しんでいる人もいる季節でもあります。

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丸投げは楽

この時期になると、確定申告の期限が近づいてきます。3月ごろになって慌ただしくする人もいるでしょう。

事業を営んでいたり、副業や不動産投資をやっている人にとっては、日頃から経理をやっておかないと、この時期にまとめて領収書の山と格闘するのは苦痛です。税務署の無料相談などもありますが、期限が近づくと混雑して、丸一日消費してしまう可能性もあります。

そうならないために、税理士に全て丸投げするという選択肢もあります。お金さえ払えば、領収書をゴソっと税理士に送り、あとは税理士の方で記帳・申告までやってもらえるので、楽ちんです。

最近は料金も安くなっています。

  • 全部丸投げで29,800円〜
  • キャンペーンで5,000円〜

「〜」っていうのが気になりますけど。

「19,800円〜」という価格設定をしない考え方

2〜3万円払って、全部丸投げしてOKなら、丸投げする人も多いのではないかと思います。

丸投げで楽ちんになる一方で、苦しんでいる人がいる

ただ、安いのは安いなりに理由があります。とにかく数をこなし、アルバイトや税理士受験生も総動員して作業を行なって、安い単価を量で補っているからです。

私も新卒の時、税理士事務所で働いたことがあります。10年近く前のことなので、今はどうかわかりませんが、この時期は繁忙期で、深夜まで残業は当たり前でした。

夜が遅いだけでも辛いですが、職員もこの時期はピリピリしているので、職場の雰囲気も良くありませんでした。

税理士事務所にとっては書き入れ時ですし、税理士が一番必要とされている時期であることは間違いありません。しかし、この時の思い出があるため、私が独立して税理士をやっていたときは、いわゆる「丸投げ」は受けていませんでした。

安くて何でもやってくれるのは、自分がお客様の立場だったら言うことありません。士業の仕事に限らず、飲食店やセミナーでも、何でこんな安い値段でこんな質の高いものが買えるんだと思うことはあります。

でも、そんなハイコスパなものにも、理由があります。それが仕組みを変えたり自動化したことによるものなのであれば問題ありません。でも、人が働きまくって実現されたものならば、少し距離を置くというスタンスを取ってもいい気がします。

「丸投げ」できるビジネスも必要。でも自分はできない

もちろん、需要があり、それに応えるビジネスがあるのは全然良いことです。仕事であり、お金のやり取りがあるのだからしっかりとやり切ることも大事です。

確定申告のことが全くわからなくて本業も忙しい場合に、丸投げをすれば全部やってくれる税理士がいれば、大いに助かることでしょう。そういった人の要望に応えていくのも、プロフェッショナルの使命かもしれません。

しかし、その裏側で、苦しんでいる人がいるのも事実です。仕方ないことかもしれませんけど。

私も、今は税理士ではないのですが、昔は税理士登録をして確定申告の業務をしていました。ですが、いわゆる丸投げは受けていません。やれば喜んでくれるお客様もいるとは思いますが、ひとりで仕事をしている以上、お受けするにしても限界があります。適当にやるわけにもいきません。

それよりも、日々の経理を、無理なく、着実に、溜めることなく実施できるアドバイスをすることに注力してきました。

また税理士登録するときにも、税理士業務以外の仕事でも、「格安で丸投げ」というスタンスからは距離を置いていきます。

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