IT系に限らず、「月額●●円で使い放題」みたいなサブスクサービスが多くなっています。ビジネスでも活用することが多いですが、その経理処理についてまとめます。
サブスク料金を払うとき
サブスクのサービスを利用する側(料金を支払う側)の場合、経理では「支払手数料」や「通信料」といった経費にします。
ただ、毎月支払いをするパターンと、1年分を一括して払うパターンとで、経費にする方法が変わります。
月額払いの場合
月額料金を毎月支払う場合はシンプルです。支払いをしたときにその金額を経費にすればいいだけです。
年間一括払いの場合
1年分を一括して払った場合、厳密な処理としては、上記のようにいったん「前払費用」という科目で支払った金額をBSに入れて、12等分した金額(5,000÷12ヶ月=417円)を経費にします。
そして、この417円を毎月経費にしていき、前払費用を減らしていきます。
前払費用を減らすという処理をすることを忘れる可能性もあるので、下記のように、最初に毎月経費に入れる仕訳を入れるのもありです。
サブスクビジネスで収入を得たとき
逆に、自分がサブスクのビジネスをしていて、料金を受け取ったときは、「売上」を入れる必要があります。
この場合も、支払ったときの経理と正反対の処理をすればOKです。ですので、月額で料金を受け取ったときは、
上記のように、毎月売上を入れればいいですし、1年分を一括して受け取った場合は、
上記のように、いったん「前受金」にして、毎月前受金12等分した金額(5,000円÷12ヶ月=417円)を売上にしていきます。
年度末には要注意
ここで書いた処理は、理想は毎月「前払費用」や「前受金」の残高を確認して、経費や売上の漏れがないかを確認することが望ましいです。
経理の担当者や税理士さんがいれば、その方に毎月のルーティンとしてやってもらえるでしょう。
でも、フリーランスなど一人で事業を行っていて経理も自分でやっている場合、このような処理は忘れてしまう可能性もあります。
freeeだと、「残高の更新」の操作をすると、別途Excelとかで管理しなくても毎月取り崩しの処理を行うこともできますが、これも覚えていないと失念する可能性があります。
なので、忘れる恐れがある場合は、前払費用の増加&減少の仕訳をまとめていれてしまってもいいでしょう。↓のような毎月の経費の処理を10月ぐらいにまとめて入れてしまいます。そうすれば、漏れが出る可能性は減ります。
特に年度末が迫ってくると、この辺の処理は注意が必要です。
売上にすべきものが入ってないのは、税務署的には厳しくチェックされる可能性が高いです。
金額が小さければ影響も少ないですが、多くの経費 or 売上がサブスクだったりすると、影響は大きいです。税額にも影響が出ます。
サブスクのビジネスは単純に「モノを買ったとき=経費にするとき」とはならないものがあります。
通常の感覚とは違う経理処理をする必要があるかもしれないので、特に年度末付近は注意が必要です。
▪️編集後記
昨日はオフ。奈良の「帯解寺(おびとけでら)」というところに行ってきました。
その後、暑かったからか、2時間近く昼寝を、、、