投資関連で新NISAの話題が大きいですが、私は新NISAよりも、不動産投資に軸足を置いています。新NISAをはじめとする株式投資も良いですが、不動産投資も選択肢の一つとしてアリではないかと思います。
2023年の不動産投資の状況
2023年1月、ちょうど1年前に、不動産投資デビューをしました。東京23区内のターミナル駅に直結する駅から徒歩10分の中古ワンルームです。
購入の決断はかなり勇気がいりましたし、契約書に押印するのも緊張したのを覚えています。
しかし1件目を購入してからは、「次はどこの物件を買おうか」と2件目の物色を始めていました。
何でもそうですが、一番最初は怖くて緊張するものの、最初を乗り越えると2回目以降は平気になったりします。
1か月後には2件目を購入し、半年後も追加で買い増し、今は3件保有しています。いずれも都心の中古ワンルームです。
1件目の購入からちょうど1年が経ち、確定申告も始まるので、収支を計算してみました。
結果はどうだったか。
3件合わせて、収支はほぼトントンです。収支プラスの物件もあればややマイナスの物件もあり、相殺されてトントンという感じです。
3件とも入居者様が賃貸契約の更新を迎えましたが、3件とも契約更新をしていただきましたので、空室になった期間はありません。
購入してからは、私は特に何もしていません。管理組合に参加したりはありましたが、特に何もしておらず、全て賃貸管理の業者の方に任せています。ほったらかしでも資産形成できるという点では、新NISAやiDeCoと近いものがあります。
総じて、投資を始めて1年経って、大きなトラブルはありません。オーナーとして何かをするということはほとんどないので、本業にも集中できます。仕事を休んでいる間も、賃料やローンの返済は進んでいきます。
成功か失敗かということはまだわかりませんが、今のところ何とかなっているという現状です。
都心の中古ワンルームに絞った理由
都心だとこんなもんではないでしょうか。もう少し郊外や地方に行けば、大きくプラスになるかもしれません。
この辺はリスクとリターンです。都心は空室になるリスクは低い代わりに、利回りが低いので、あまり収支は出ません。郊外に行くと利回りは良いものの、空室リスクも都心よりは高いため、比較的ハイリスクハイリターンです。
全然儲かってないのに、不動産投資をする必要があるのか。
不動産投資に何を求めるかによって考え方が変わってきます。給料とは別に副業として成立させたいのであれば、この投資は失敗でしょう。
しかし私の場合は、副収入や不老所得が目的というより、長期的な純資産(将来のお金になる資産)を築くことが目的なので、今の収支がトントンでも、空室にならず、ローンが家賃で賄えていればそれでOKという考えです。
都心の中古ワンルーム投資のメリットは、安定しているという点だと思います。よほど立地が悪くなければ、空室になるリスクは相対的に低く、不動産の価格も相対的に下落しにくいです。新築は買った瞬間に価格が下がることが多いですが、中古だと価格が落ち着いてきて、買った瞬間に損をするというリスクは低いです(損をしないとは限りません。当たり前ですけど。)。
コロナになっても東京にはどんどん人が集まってきますので、需要は地方に比べれば高いです。不動産投資といえば節税、年金対策などといったメリットがあるとも言われますが、そういうのは副次的なものでしかなく、何よりも投資対象として価値があるものを取得する必要があります。そういう意味では、都心の住居にはまだまだ価値があると思いますので、投資対象としては都心の中古ワンルームは良い選択肢と考えています。
とはいえ、デメリットもあります。既に書いているように、ほとんど儲けは出ません。それを投資と言えるのかどうか。また、ローンの枠にも限度があるため、大きく資産を拡大していくというのは限界があります。不動産投資が他の投資と違う大きな点は、ローンを利用して資産を拡大できるという点です(レバレッジが効く)。手元にお金がほとんどなくても、ローンが引ければ数千万、数億円の不動産を購入することが「理論上は」可能です(あくまで理論上は)。
一棟のアパートやマンションであれば、銀行との交渉で大きくローンを引くこともできますが、区分ワンルームだと、あまり銀行との交渉の余地はないので、オーナーの属性(年収とか勤続年数とか)でローンの上限も決まってきます。ローンを活用した資産拡大という点では、都心のワンルームには限度があります。
メリットしかない投資など存在しません。どこまでリスクを許容し、どこまでのデメリットを飲むかを比較しながら自分に合った投資を見つける必要があります。
どれだけ本やセミナーを聞いても、わからないことばかり
不動産投資を始めるにあたり、いろんな本を読み、有料のセミナーにも参加し、すでに投資をしている人にも話を聞いてきました。もちろん勉強は必須ですが、どれだけ勉強しても、実際にやってみないとわからないこともたくさんあります。
- 都心で駅近だからといって銀行融資が下りるとは限らない(1階とかだと融資してくれないこともある)
- 管理組合に参加して、いろいろ決議をする必要がある
- 更新料が振り込まれてくるとちょっとうれしい。
投資に限らず、身銭を切って実際にやってみないと、本当の意味でスキルやノウハウが身につくことはありません。緊張感をもって、ある程度のリスクも覚悟のうえで実践することで、得られるものがあります。
不動産投資を万人にお勧めすることはできませんが、投資に興味があるというのであれば、新NISAだけでなく、他の選択肢もあるということは考えていただければと思います。