Excel関数で何でもやろうとしない。マクロ、Pythonも活用する

他人が丹精込めて作ったExcelほど厄介なものはありません。複雑で何重にも重なった関数を並べるより、マクロやPythonの方がシンプルに作業できることもあります。

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複雑怪奇な関数だらけのExcel

仕事柄、いろんな会社でいろんな会社のExcelファイルを見てきました。経理は数字を集計することが多いので、Excelを使う場面も多いです。

中には、関数が多すぎてファイルが重くなっているファイルもあります。

  • IF関数が何重にも重なっているExcel
  • 普段見かけないマニアックな関数を駆使したExcel
  • 関数が多すぎて、数字を更新する度に数分間再計算されてしまうExcel

Excelを作った本人は構造を分かっているのでまだいいでしょうが、それを別の人が更新する必要がある場合、ファイルの構造が難解すぎるとかなり厄介です。

更新しても、それで本当に合ってるかの検証ができない。

エラーが出た場合、修復が難しい。

他人が利用しない場合でも、自分がその関数の内容を忘れてしまうと、更新が難しくなります。

Excelは何でもできて便利ですし、関数を使えばどんなことでもできますが、何でも関数でやり切ろうとすると、複雑になりすぎて横展開ができません。

マクロやPythonは、事前に知識の習得が必要にはなりますが、一度習得すると、関数だけでExcelを組むよりもシンプルに作業することができます。

関数が得意なこと、マクロ&Pythonが得意なこと

関数を使うより、マクロやPythonが優れているというわけではありません。それぞれの機能にもメリット、デメリットがあります。

関数を使うことのメリットは、プログラミングをしなくていいということだと思います。やりたいことをGoogleで検索して関数を調べて、それを実際のExcelで使えば、すぐに処理が実行できます。

多少複雑なことでも、ググりながらやれば大体できるようになります。手軽に組むことができるため、手を加えていって関数が増えてくると、だんだん複雑になってきてメンテナンスが難しくなります。

一方、マクロやPythonはググってすぐに業務に使えるわけではありません。ChatGPTなどが出てきてハードルは下がりましたが、それでもある程度の事前のインプットは必要です。即効性は関数に比べると少ないです。

ですが、ある程度覚えてしまうと、関数を作るよりも多くのことを実行できるようになります。

  • Excelで作った経理データを会計ソフトにログインしてインポート
  • 請求書をExcelで作成してPDFデータを作成

こういった作業じゃなくても、マクロやPythonを覚えてしまった方がシンプルに作業できることもあります。

利用頻度の少ないマニアックな関数を作るよりも、多少回り道に思えてもプログラミングを習得したほうが、長い目で見れば活用できる場面は増えるかもしれません。

「〇〇で十分」と思う前に

関数は複雑に作るのに、プログラミングは学ばない思考の根底には、「関数が使えれば十分」という考えがあるように思います。

私はそうでした。

プログラミングで効率化できるといっても、関数が使えれば十分ではないか。プログラミングを学んでも、そんなに利用頻度はないのではないか。

そういう「現状維持」な思考があると、新しいことを学ぶ意欲は減退します。

別にプログラミングができなくても、AIのことがわからなくても、すぐに生活に困ることはありません。仕事が直ちになくなるわけでもありません。

でも、緩やかに自分の仕事の価値は下がっていくでしょう。1年2年では大したことなくても、数十年経つと大きな差になるかもしれません。

「〇〇で十分」と思う前に、少しでも経験してみて、仕事や生活で使える場面がないか考える思考を持ちたいです。

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