「天才たちの日課」という本の中で、イギリスの小説化アンソニー・トロロープの日課が紹介されています。彼は公務員としてフルタイムで働きながら、毎日コツコツと執筆を続け、何十冊という小説を出版しています。その仕事術は簡単ではありませんが、参考にすることはできるでしょう。
機械のように正確に、決められた文字数を毎日書く
アンソニー・トロロープは、19世紀のイギリスの小説家です。
彼は郵便局でフルタイムで仕事をしながら、毎日早朝に小説を書き続け、47冊の小説と16篇のその他の著作を書いた多作家です。
その仕事術は、かなり機械的です。
まず、執筆をする時間は1日3時間と決めます。
そして、最初の30分で、前日までに書いた内容を読みます。
残りの2時間30分で、続きを書き始めます。そのとき、目の前に時計を置き、「15分で250語書く」というペースで書くことを目標にします。
15分で250語ということは、2時間30分(150分)で2,500語を書くことになります。
もちろん、日によってはできないこともあります。
ですが、1週間での目標文字数を設定しておき、デイリーでは目標に届かなくても、1週間が終わるときには目標を達成できるように自分を律していました。
そして、その記録を日記につけて、進捗状況を目に見えるようにしていました。
自分の行動を数値化し、目標と実績を比較
アンソニー・トロロープの習慣をまとめると、
- 小説という大きなプロジェクトを、毎日の細かいタスクに分解し、毎日確実に実行する
- 日々の行動を記録し、目標との差異を見える化する
- 1日単位だけでなく、1週間ごとの目標を管理する
といったことがあげられるでしょう。
例えば「毎日ブログを書く」というタスクがあったとしても、それだけだとまだまだタスクとしては粗いです。
上記の考えに従えば、例えば1,500字のブログを60分で書くとして、「15分で400字」書けば、1,500字を超えます。
これぐらい細かくすれば、ダラダラしなくて済みます。
私の場合、45分集中・15分休憩というサイクルで集中して作業することがあります。
これだと時間の幅が大きいので、ポモドーロ・テクニックを活用して、「25分で750字書き、5分休憩してまた25分で750字」というサイクルで、1,500字のブログを1時間で書くことできます。
なかなか集中できないという場合は、時間を細かく区切って、作業量も小さくすることで集中することができるかもしれません。
また、Kindleのような1日では書ききれないようなボリュームの大きい作品を作る場合は、私はスプレッドシートにその日に書いた文字数を記録しています。
1週間の目標の文字数とその達成率を毎日確認し、どれぐらい進んでいるのかということを管理できます。
ただ、やはりアンソニー・トロロープのように毎日とはなかなかうまくいかないものです。
「天才たちの日課」の中にも、以下のような記述があります。
文筆家はその三時間のあいだ、途切れることなく仕事ができるよう、訓練すべきである。つまり、ペンをかじったり、目の前の壁を見つめたりすることなく、自分の考えを表現する言葉が見つかるように、おのれの頭を鍛えなけれないけない。
毎日やるというのは言葉では簡単ですが、これも訓練が必要ということです。
鍛えながら続ける、続けながら鍛える
このブログは私にとって大事なメディアですが、だからといってブログを書くことに毎日2時間も3時間もかけていられません。
質を落とすことなく、かつスピードも重視しています。
そのためには、毎日集中して書くことが大事です。
とはいえ、途中で他のことが気になってしまったりメールやチャットの返信をして中断されることもあります。
そういう状況でもダラダラと時間をかけずにブログを書くのは、日々継続していく中で鍛えていくしかありません。
- iPhoneの「バックグラウンドサウンド」で環境音を流す
- ポモドーロ・テクニックのようなメソッドを使う
- 作業をする場所を変えてみる
日々工夫を重ねて鍛えていき、鍛えていきながら継続をしていくイメージです。
タスクを細かく分解し、その細かいタスクを毎日確実にこなしていく。
そして、それを数値化して進捗を見える化する。
これは、AI全盛の今でも必要なスキルでしょう。
▪️編集後記
昨日は税理士業。がっつりExcelを使ったデータ集計など。
午後は娘と近くのスーパーで涼みながらブログ。
▪️娘日記(0歳)
床をトントンと手で叩くのが気に入っているようです。
部屋で仕事をしていると、後ろから「トントン」と音がして、振り向くと娘がこっちを向いていて、呼んでいるように見えます。
(ただ床を叩いてるだけかもしれませんが)