「好きなこと」と「楽なこと」を混同してないか?

「好きなことを仕事にする」ができれば理想的でしょう。でも、本当にそれが自分にとって「好きなこと」なのか?「好きなこと」と「楽なこと」を混同して、本当は「楽して稼ぎたい」と思っているだけかもしれません。

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本当に好きなことなのか?

ゲームが好きな人は多いと思います。私も好きですし、最近はほぼ毎日Switchを起動しています。
ゲームが好きだからといってゲームを仕事にしようと思うと、おそらくかなり大変でしょう。

ゲームを作る仕事をしようと思えば、限られた予算や人員の中で企画したりコードを書いたり、バグがないかをチェックしたり、地味で大変な作業が続くと思います。
作るのは無理だとしたらゲーム実況をして動画に投稿して広告収入を得るという方法もあります。しかし、多くの人に見てもらえるような動画にするのは大変ですし、動画編集もかなりの労力になるでしょう。

「好きを仕事にする」ことは良いことだと思いますし、私も独立してからは「いかに好きなことを仕事にするか」を良く考えます。
でも、ゲームを仕事にしようとは今のところ考えていません。

思うに、私にとってゲームは「好きなこと」というより、息抜きなんですよね。プレッシャーもないし、生活もかかってないし、楽な気持ちになれます。

この「楽であること」と「好きなこと」を混同してしまうと、いろいろ厄介です。

「好きなことを仕事にする」というと聞こえはいいですが、実のところ「楽して稼ぎたい」と思ってるだけかもしれません。
好きなことを仕事にしようと思っても、どこかで楽しくないことや地味でつまらないことをしなければならないこともあります。
楽をしようと思うと、ここで踏ん張りが効きません。

「好きなことを仕事にする」には、まずそれが本当に「好きなこと」なのか、ラクしたいだけではないのかを自分に問いかけた方がいいでしょう。

独立は楽しいけど、楽ではない

独立も、楽なことではありません。
満員電車に乗らなくていいとか、面倒なことを言う上司がいないとかいう気楽さや自由はあります。
ですが、独立したら、お客様には「労働」ではなく「価値」を提供する必要があります。
たくさん働いたからといって、たくさんお金をもらえるわけではありません。

独立前と独立後では、この意識の切り替えが何より重要です。
収入が安定しないとか、営業の仕方がわからないとかいろいろ問題は出てきますが、そういうのは日々試行錯誤していけば何とでもなります。
でも、意識がいつまでも「労働者」のままだと、独立して食べていくことはできても、何となく「思ってたのと違う」というモヤモヤした気持ちが残ると思います。「7つの習慣」でいうところの「パラダイム」ですね。
(何を隠そう私も独立当初はこのことを腹落ちしてわかっていませんでした。)

独立すると好きなことができて、時間も働く場所も自由で、独立前だと「まさに独立こそが自分の求めていた理想の働き方」と思うことがあるかもしれません。

ですが、独立して生きていくことが本当に自分にとって好きなことなのか、ただラクしたいだけではないのかは考えてみてもいいかと思います。

「おもしろき こともなき世を おもしろく」

そもそも仕事は楽しめるものではありません。

他人がやりたがらないこと、面倒なこと、やりたくてもできないぐらい高度なことを仕事としてやるからお金になるのであって、楽しくて誰でもできる仕事があるとすれば、みんながそれに飛びつくはずなので、論理的に楽しい仕事は存在しえません。

まずはその事実を認識することから、「普通にやったらつまらない仕事を、どうやって面白くするか」を考えたほうが現実的でしょう。

私が主にやっている税務も、楽しい仕事とは到底いえませんが、好きなExcelを組み合わせたりお気に入りのパソコンを使うことで少しでも楽しめる工夫をしています。
あるいは税務以外に、ブログを書いたりKindleを書いたり、メルマガ小冊子を作ってみることで、デザインとか文章を書くという楽しみを得ています。

「おもしろき こともなき世を おもしろく」と高杉晋作は言いましたが、仕事は面白いものではないし、ましてや楽にはできないということを認め、そこから少しでも面白くするために、本当に「好きなこと」は何かを考えてもいいかと思います。



▪️編集後記
昨日は税理士業の打ち合わせの後、バーチャルオフィスへ。
その後、政策金融公庫で融資の打ち合わせ。
自宅に戻り、ブログやKindle執筆など。
台風が接近していましたが、けっこう晴れていて暑かったです。無事なのはよかったですが、週末の予定がキャンセルになってしまったので、急にヒマになりました。まあまだ天候は良くないですし、自宅待機ですね。

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