分析するときのポイントは「違和感」

経理をして集計された数字を分析することは大事です。分析というのはグラフを使ったり複雑な統計を使うこともありますが、それよりも大事なのは、数字に対して違和感を持つことです。

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違和感が持てるようになると、筋の良い分析ができる

分析というと、統計の手法を使ったりExcelを使ったり、計算の知識やスキルが必要になるイメージがあります。

そういうスキルもあるに越したことはありませんが、そういったスキルの前提として、正しい違和感を持つということが大事です。

「今月だけ数字が大きく増加しているが、なぜだろうか?」
「今月大きな取引があったのに、金額がゼロになっているのはなぜだろうか?」

こういった違和感を持てないと、どんなに高度な計算手法やスキルを身に着けても筋の良い分析はできません。

AIを使って分析するということもできます。

とっかかりとして使うには良いかもしれませんが、自分で違和感を持ち、その原因を探っていく過程こそが分析でもあるので、AIにおんぶに抱っこだと難しい部分もあるでしょう。
(セキュリティの問題もありますし)

経理の数字で違和感を感じるところ

経理の場面でいうと、違和感を持ちやすい箇所としては以下のようなものがあります。

  • 月次で数字を比較して、大きな増減がある場合
  • 人件費など、毎月同じ金額のはずなのに増減がある場合
  • 金額が「1,294,191」などではなく「1,000,000」のように、不自然に丸い数字になっている場合
  • 「仮払金」「その他」などの科目がある場合

ケースバイケースでありますが、一般的には上記のような状況があると、違和感を感じやすいですし、実際に詳細を見てみるとミスがあったりします。

自己資本比率とかROEなどの経営指標を分析として使うこともありますが、そういった計算式を駆使するより、大きな視点で数字を比較してみるということが、分析の第一歩です。

仮説を持つ

上記の例だと、別にExcelのスキルなどを使うわけではありません。

「こういう取引が発生したら、経理ではこういう数字の動きをするのではないか」という予断というか仮説を持つことが大事です。

経理ではなくても、仮説を持って動いてみて、その結果と仮説とを比較するという仕事の仕方は王道だと思います。

経理の分析においても同じです。

一つ一つの数字を細かく見ていくことよりも、森を見る視点で仮説を立てておき、その仮説と経理の数字とを比較することで、違和感が生まれます。

その違和感から詳細を掘り下げていくことが、経理の有効な活用の仕方です。



▪️編集後記
昨日は仕事はせず、家族で買い物へ。冬物の服を買い、フードコートで昼食。

▪️娘日記(1歳)
いないいないばあのシール帳がお気に入りで、シールを剥がしてたくさんしがんでます。

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