「経理=税金の計算」ではない

毎日経理をするのは、税金を計算することが目的の一つです。でも、本来の目的はそれだけではありません。業績を報告すること、経営管理をすること、いろんな目的があります。

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経理の目的は、配当を計算するため

経理というか、会計のはじまりは大航海時代といわれています。

航海に出る前に、船員や食糧、船などを調達するために出資者から出資を募り、航海に出て獲得した財産を出資者に分配するために、「どれだけの儲けが出たのか」を記録する会計が生まれたと言われています。

なので、経理の目的は、経営によって得た利益を分配する「配当金額を計算する」ことが当初の目的です。

今は上場企業ならまだしも、多くの中小企業で配当を出していることは多くないでしょう。

配当はないとはいえ、その源泉である利益を計算することは現在でも目的の一つといえます。

税金の計算は、あくまでその経理の仕組みを利用したもので、経理の目的が税金を計算することではありません。

税金は二の次

二の次は言い過ぎかもしれませんが、経理によって算出された利益をもとに、税金(法人税)は計算されます。

専門用語で言うと「確定決算主義」ともいいます。

経理をして作成した決算書を、株主総会で確定させて、その確定した決算書を使って税金を計算する、ということです。

利益を計算し、業績を報告するための決算書を作成し、その決算をもとに税金も計算するというのが流れになります。

なので、税金を計算するためだけに経理があるのではありません。

業績を管理するためにも使われますし、外部に会社が儲かっているのかを説明するためにも利用されます。

税金以外にも経理は活用すべき

むしろ、税金の計算以外にも経理をもっと活用すべきです。

業績の良い会社というのは、社長や社員の中に、数字に詳しい人がたいていいます。

売上ももちろん一番大事なんですけど、人件費や経費もしっかりチェックして、利益がちゃんと出るのかを把握されています。

意外に経費は多く出てくるものです。

人件費も、社会保険料が無視できない大きさです。

それを可視化できるのが「こまめな経理」です。

税金を計算するためだけだったら、年1回にまとめて領収書を整理して、利益を固める(締める)でもいいかもしれません。

でも、業績をこまめに管理していくには、経理もこまめにしていったほうがいいです。

それによって先を見通す道具が手に入ります。

経理とは飛行機のコックピットにある計器類のようなものです。

雲の中でも真っ暗な夜中でも、計器を見れば目的地にたどり着けるように、経理の数字を見ることで、先の見通せない情勢を少しでも見通すことができます。

そのためにも、経理を「税金を計算するもの」に留めず、会社を生き残らせるために使っていただきたいと思います。



▪️編集後記
昨日は午前中に税理士業でお客様訪問。
午後は自宅でYouTube編集や税理士業の続きなど。

▪️娘日記(1歳)
少し前までお風呂は好きだったと思うのですが、最近はまたお風呂を嫌がるようになり、ずっと泣いています。
お湯が顔にかかったりするのが嫌なんですかね。

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