「あなたは決裁者ですか?それとも、ただの担当者ですか?」

営業で、決裁者にアプローチすることは重要です。でも、露骨に「あなたは決裁者か?」と聞かれると、その時点でモヤることがあります。最近も、そんなことがありました。

目次

営業のキホン「決裁者にアプローチ」

B to Bの営業だと、予算の権限がある人、決裁権のある人にアプローチすることが推奨されます。
何の権限もない人にどれだけ響く営業ができても、その上の決裁権者が「ノー」といえば、契約には至らずせっかくの労力も無駄になります。

なので、営業する相手が社長だったり役員だったり、ある程度の役職者なのかどうかは営業において重要といわれます。
(決裁権者だけを集めた異業種交流会なんかもよくあります)

ですが、あまり露骨にそれを相手に聞くのは良い印象がありません。
少なくとも、私はそれを聞かれて「このサービスはもういいかな」と思ってしまったことがあります。

露骨に聞いてはいけない

独立前、一般企業の経理で働いていて、あるサービスの利用を検討していました。
先方のセールス担当の人の商談でいろいろヒアリングを受けているなかで、「ちなみに小林さんは、社内では決裁権のある方でしょうか?」というようなニュアンスのことを、どストレートに聞かれました。

「権限のないやつに話すのは無駄」ということでしょうかね。
結局、そのサービスを利用することは見送りました。
(それだけが理由ではないですし、私に大した権限がなかったのは事実ですが)

つい先日も、あるセミナーを受けようとしたときに、申込みフォームに氏名やメールアドレスを記入した後、必須の回答項目で「予算の決定者」、「業務の意思決定者」、「その他」のどれかを選択する質問がありました。

それを見てセミナーを申し込むのをやめました。
相手を「エラい人」か「エラくない人」かで選別している感じが好きではないですし、直接エラい人とだけ繋がりたいというコスパ思考な意図が透けて見えてしまい、サービスの利用自体を避けてしまいました。

気持ちはよくわかります。
正直、私も営業するなら決裁者にしたい、という気持ちがなくはありません。

しかし、気持ちはわかるものの、それを露骨に出してしまうのは、営業以前の問題ともいえます。

決裁者にアクセスする方法

  • 大きな会社をターゲットにしない

それなりに規模のある会社の営業はしたことがないのでわかりませんが、一人で独立している者としては、上記が戦略ではないかと思います。

もちろん、もっと一般的なセオリーはたくさんあるでしょう。
ChatGPTに聞いたら、以下のような回答でした。

  • 信頼できる紹介を活用する
    共通の知人や信頼されている人物からの紹介を依頼する。
    紹介者の信頼を活用することで、決裁権者への接触のハードルを下げる。
  • パーソナライズされたアプローチ
    決裁権者の業界、会社、個人的な関心を事前にリサーチする。
    メールやプレゼン資料で具体的な価値提案を行う。
  • 現在の課題や機会をリサーチして提案
    業界動向や競合情報を分析し、相手が直面する課題に共感を示す。
    課題解決の具体的な方法を提示する。
  • データと証拠を提示する
    自社製品・サービスがもたらす効果を数字やケーススタディで示す。
    ROIやコスト削減効果を具体的に説明する。
  • 決裁権者の課題を直接解決する提案を行う
    単なる営業ではなく、コンサルタントとしての立場で課題解決策を提案する。
    「あなたの課題に焦点を当てた解決策」を強調する。
  • 簡潔かつ明確なコミュニケーション
    短時間で的確に価値を伝えるエレベーターピッチを準備する。
    決裁権者は時間に制約があるため、簡潔でインパクトのある提案が重要。
  • ソーシャルメディアを活用
    LinkedInやTwitterなどを通じて間接的にアプローチする。
    有益な情報を共有し、オンラインで存在感を示す。
  • イベントやカンファレンスでの直接接触
    決裁権者が参加するイベントや業界カンファレンスに出席する。
    ネットワーキングを通じて、直接対話の機会をつかむ。
  • プロダクトやサービスの無料トライアル提供
    自社の製品やサービスの一部を試してもらい、実際の価値を体験してもらう。
    実績を見せることで、決裁権者の関心を引きやすくする。
  • 長期的な関係構築を目指す
    営業プロセスを単発の取引ではなく、長期的なパートナーシップのスタートと考える。
    継続的なフォローアップや情報提供を行い、信頼関係を築く

あんまり面白くない回答でしたので、私が回答するとしたら、決裁権者ではない担当者がたくさんいる会社(=大企業)を、顧客ターゲットとしないということですかね。

社長一人であったり、フリーランスであったり。
実際、私のお客様はそういう方がほとんどです。

これだと、「あなたは決裁権者ですか?」なんて失礼なことを聞く必要がありません。

「決裁権者にアプローチする方法」を考えるよりも、「決裁権者しかいない場所に入っていく」という戦略が、一人で独立している者の戦略といえるかもしれません。

もちろん、「決裁権者だから」という理由だけで今のお客様とお付き合いしているわけではありませんが。



▪️編集後記
昨日はセミナー「自分で経理入門セミナー」を開催。久しぶりでしたが、何とか。
その後、SNS運用関係で打合せ。

▪️娘日記
布団で寝ているときに、寝返りを打ちそうなぐらい体をのけぞるときがあります。
動きたくて仕方ないんでしょうか?

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