知識は今や簡単に手に入り、誰でも「知ってる状態」になることはできます。でも、それを「実践=やってる」人というのは、かなり限られてきます。
「知ってる」と「やってる」の間の深い谷(キャズム)
マーケティングの用語に「キャズム」というものがあります。
新しい商品が発売されたとき、新しいモノ好きはすぐに飛びつくけど、そうでない人は様子見をするので、両者の間には深い谷(キャズム)がある、というものです。
このキャズムを越えないと、新商品は普及せず、成功には至らないというものです。
このキャズムは、いろんなところにあります。
知識を知ってるだけで何も行動を起こさない人と、知識を得たうえでそれを実践する人との間にも、キャズムがあります。
私を含め、多くの人は実践をすることにハードルを感じるものだと思います。
でも、仕事をうまくしている人は、このキャズムを軽々と越えていきます。
仕事が途切れない人は「やってる」
税理士をやっていると、いろんな会社を見ることになります。
中には、仕事が途切れずに毎年順調に成長していく会社もあります。
昔、ある売上を伸ばしている社長に「どうやって営業とかマーケティングをしているんですか?」と聞いてみると、「やりたいことが100個ぐらいあるので、それをひたすら実践するだけです。」という答えが。
- お客さんを紹介してほしかったら、恥ずかしがらずに紹介をしてもらう
- オフィスに空きスペースがあったら、そこを貸し会議室にして知名度を上げる
- SEOも、効果があるかはわからないがやれることは全部やる
- 仕事終わりにチラシをポスティングする
一つ一つは小さいことですが、地道にやっていって、どこかでお客様に引っかかり、問い合わせにつながるとのことです。
マーケティングの本などを読めば、まずは知名度を上げることが大事、というようなことが書かれていることが多いです。
そのための施策として、上記のようなポスティングとかSEOが具体例に上がることは多いです。
そういう施策があることを知ってはいても、実際にそれを実践する人は相当少なくなるでしょう。
でも、その実践をするから、仕事が途切れないのだなと。
実践する
YouTubeを見れば、有名な実業家やインフルエンサーが、志が高まるようなことを言っていたり、仕事の生産性があがるようなノウハウを紹介した動画が無数に出てきます。
知識は簡単に手に入るようになりました。AIを使えば、自分で何も考えなくても情報を編集してくれるようになります。
それで知識を体系的に知ることはできても、実践するのはAIにはできません。体を動かさないといけませんから。
そういった身体性というか、本やネットだけではない、実際に体を動かして実践するスキルは、今後ますます重要になります。
「知ってる」人はたくさんいても、その知識を使って実践して「やってる」人は少数です。
▪️編集後記
昨日は東京出張。打ち合わせをして、日帰りで奈良に帰ってきました。
▪️娘日記(0歳)
「バイバイ」と手を振るのにハマっているようです。「バイバイ」というより、両手を振る動作が好きなようで、積み木をカチカチさせて遊んだりしています。