仕事における「当たり前のこと」というのは、嘘をつかない、感謝を伝えること、責任を果たすことといったことです。できて当然といえば当然ですが、気分や体調によってはできないこともあります。だからこそ、「当たり前のこと」を「毎日」やることに価値があります。
「当たり前のこと」をしなければならない
もうだいぶ昔の話ですが、とある仕事をチームで行っていて、私はメンバーの一人として仕事をしていたときのことです。(一部脚色しています)
ある独立している会計士(私ではありません)が、その仕事の成果を最終報告書に取りまとめるという役割を持っていました。
報告書は数十ページぐらいのボリュームで、納期は1ヶ月ぐらいですが、普通にやれば1~2週間ぐらいで終わります。
納期が近くなり、チームのリーダーがその担当者に、
「報告書はどんな感じ?」と聞くと、
「もうすぐ終わります」とのこと。
しかし、期限の日になっても報告書が上がってきません。どうしたのかリーダーが聞くと、
「すいません、あと1日待ってもらえますか?」とのこと。
何となく私含め、心がザワつきはじめます。
翌日、報告書がどうなったかを聞いてみると、その独立会計士が言ったのは、
「すいません、データが消えたので、まだできてないです」
・・・
真偽はわかりません。
ただ、本当にデータが消えたなら、消えたときに相談があるはず。データはクラウドに保管しているから、バックアップもされるし、よほどのことがないと丸ごと消えることはないはず・・・
そうは言っても我々は警察でも探偵でもないので、真偽を明らかにすることよりもまずは報告書を完成させて提出しなければなりません。
急いでメンバー全員で報告書を仕上げました。
独立しているような人ですら、こういうことが起こります。
その人はとてつもなく忙しかったのかもしれません。体調を崩して仕事どころではなかったのかもしれません。
それでも、社会人なら大なり小なり、何かしらのフォローをするでしょう。
それが、「当たり前のこと」というものです。
体調も良好で、仕事も大変でなければ、誰でも「当たり前」のことはできるでしょう。
しかし、忙しくなって時間も心の余裕もなくなってくると、その「当たり前」ができなくなることがあります。
「当たり前のこと」を、体調や忙しさに関わらず続けていくことは、案外簡単ではありません。
毎日しなければならない
新しい仕事のご依頼の連絡をいただいたら、当然感謝の言葉を伝えることでしょう。
手書きで手紙を書くとかまではいかなくても、メールで「ありがとうございます」ぐらいはするものです。
あるいは、仕事で何かの資料やデータを受け取ったときは、「ありがとうございます」と伝えると思います。
こういった感謝の言葉を伝えるのも「当たり前」のことですが、それも毎日のように資料のやりとりがあったりすると、おろそかにしがちです。
何の音沙汰もなくても気にしない人もいるでしょうが、私は少し不安になります。「何か怒ってる?」と無駄に勘ぐってしまいます。
仕事は平日は毎日あります。それを何十年と続けていく必要があります。
独立したら、平日や休日の区別もあいまいになります。
だんだん年数を重ねてくると、新人のように怒られることもないし、当たり前のことを当たり前にしなくなることがありえます。そして、そのことを指摘する人も滅多にいません。
慣れてくるときこそ、当たり前のことが大事です。
どうやって「当たり前」を「毎日」やるか
当たり前のことをいつでもできるようにするには、
適度にハングリーになる
ということが大事かと。
たくさん稼いで、これ以上仕事がなくても一生食べていける、というところまでいってしまったら、多少サボって信頼を失っても平気かもしれません。
(そこまで稼いだことがないのでわかりませんが)
「まだいける!」
「俺なら他に役に立てることがある!」
「何なら欲しいものもたくさんある!」
ぐらいの気持ちの方が、信頼を今ここで失うわけにもいきませんし、「当たり前」のことで失敗するわけにもいきません。
あまりガツガツしすぎると引いてしまいますが、多少の押しも必要かなと。
▪️編集後記
昨日は歯医者で検診。
その後、自宅でKindle執筆や税理士業の打ち合わせや資料の修正など。
▪️娘日記
お風呂でギャン泣きすることはなくなりましたが、寝る前のギャン泣きが激しくなりました。
夜は毎日どうやって寝るかが試行錯誤の日々です。