仕事でも運動でも、パフォーマンスを上げるにはトレーニングが必要。そして、トレーニングには「自分を追い込む」ことが必要です。でも、「自分を追い込む」というのは、ものすごく難しいことです。
「追い込むトレーニング」は難しい
マラソンのトレーニングでは、「テンポ走」や「閾値走(いきちそう)」といったものがあります。
3分間全力に近いペースで走って心拍や息を限界まで上げて、2分休む。
休んだらまた3分全力で走って2分休む、というのを3セット〜5セット繰り返すトレーニングです。
全力を出し切る経験をすることで、自分の今の限界を少しずつ引き上げていく練習です。
ただ、実際にやってみるとわかりますが、キツイだけでなく、めちゃくちゃ難しいんですよね。
3分間全力を出そうと思っても、途中でどうしても力を抜いてしまいます。
「まだ残り2分ある・・・」と思うと、ペース配分を考えてしまうのです。
全力を出し切ることが目的なので、ペース配分を考えてしまうと、効果が薄れます。
いかに「ちょっと力を抜こう」という考えがよぎったときに、一踏ん張りして力を抜かずに走り切るかが、このトレーニングのキモです。
スポーツの世界で成果を出すアスリートと、私たちのような凡人の違いは、この「全力を出し切る」という経験を積んできているかどうかにあるのかと思います。
プロのアスリートが、上記のような「3分間で全力を出す」というトレーニングをすると、1回やるだけで視力と聴力が一瞬なくなるぐらいにヘトヘトになるといいます。
それだけその3分間で自分を限界まで追い込むことができるのでしょう。
しかし、私のような凡人の場合、全力を出せていないので、疲労困憊にはなるものの、休憩をすればあと2〜3回はできてしまいます。
本当は1回で「もう動けない」となるぐらいまで追い込まないと、トレーニングにはならないんですよね。
(アスリートじゃないのでそこまでする必要はないかもしれませんが)
全力を出すのは、簡単ではない
「全力を出す」というのは、口で言うほど簡単ではありません。
何十年と人生を生きてきて、ペース配分というものが体に染み付いてしまっているからです。
赤ちゃんや子どもはペース配分が下手なので、直前まで全力で遊んで全力で泣いていたかと思えば、急にバッテリー切れのようにコトンと寝てしまいます。
大人になるにつれて、「ここまでやると翌日に響く」ということが経験値として貯まっていくので、なかなか全力を出そうと思っても出しきれません。
仕事でも、8時間という労働時間があると、その8時間という時間の中で体力が残るようにペース配分をしてしまいます。
もちろんそれでもいいのですが、仕事のスピードを上げて他のことに時間を使いたいとか、同じ時間で多くのタスクを処理したいという場合には、そのままではいけません。
集中力を高めて、限られた時間の中でスピードを上げ、かつミスがないように質も高めるためのトレーニングが必要です。
そのためには、日々の仕事の中でも自分を追い込まなければいけません。
期限がギリギリになると、強制的に集中モードになることはあるでしょう。
しかし、それだと間に合わなかった場合のリスクが高すぎるので、常日頃から、集中力を高める必要があります。
私の場合、毎日やるタスクとして、メルマガやブログがあります。
メルマガは30分、ブログは1時間で完結させることを目標にしています。
タイマーをセットして、残り時間は常に意識しながらやるようにしています。
もちろんうまくいかないこともありますが、スピードは上がってきている気がします。
「自分の能力」の限界まで追い込んだのか
知能や運動神経といった能力は、遺伝の要素が大きいといわれます。
また、集中力とか自制心といった非認知能力も、遺伝の要素が半分ぐらいはあるといわれています。
親が高学歴だと子どもも高学歴になる割合が高いのは、所得水準が高くて教育環境に恵まれているだけでなく、知能が遺伝していることも要因なのでしょう。
だからといって、「親がハイスペだから自分も本気出せばできる」などと言って本気も出さずにサボっていたら何も成し遂げられないでしょう。
遺伝でどうしようもないことはあるにせよ、昨日の自分よりも今日の自分を良くすることはできます。
能力は遺伝するとしても、持って生まれた能力の限界まで追い込むことは(理論上は)できます。
「全力を出す」というのは簡単ではないですし、うまくいかないことも多いですが、「本気を出す」というのも、一種のトレーニングです。
・仕事の時間を制限する(1時間かかるものを30分で終わらせる)
・締切を前倒しする
・メールやチャットで来た対応事項は最速で処理する
こういったことも、本気を出すための良いトレーニングになります。
▪️編集後記
昨日はベビークラスへ。
午後は税理士業で打ち合わせ準備など。
▪️娘日記(0歳)
ベビークラスへ行きました。でんぐり返りなどの大技も教えてもらいました。本人は楽しそうにしていました。